フィギュアスケート分析ノート
自己流に、マイペースで、のんびりと。
ハビは去年の演技ほどじゃなくても逃げ切れたのになあ←(´・ω`・)エッ?


オーサーコーチは後から知ったらしいのですが、ハビエルは演じる前に耳にしたショーマ(などの)高い点数で緊張してしまったらしいです。それさえ知っていれば、ハビに、去年ほどの演技をしなくても215点出して優勝できるって伝えて後押ししてやれたのにって、悔やんでる様子を動画で見せてるのですが・・・。

(´・ω・) ・・・

 (・ω・`)チラッ

ハビエル・フェルナンデス選手の去年・フリーのプロトコル:

javier2016wc.png


PCS 98.36(100が満点)。
GOE 大量の2と3。
TOTAL 216.41

いや・・・無理じゃね・・・?というか、一瞬正気か?と疑いました。でも彼自身は本当にそれを信じている様子。4Lz、4F、4Loを飛ぶ若手や五輪王者がいる中で、ショートの10点の貯金だけで勝てるほど、男子は甘い試合してないわ・・・。

ただ、演技直前に「ムリやわ!」なんて言うコーチよりも、「できる!勝てる!」って言ってくれるほうがいいけれども(笑)。でも答え方からして、ガチでミス有りでも勝てたのになあみたいな様子で、ちゃんと新4回転時代についていけてるのかって純粋に疑問を持ちました。
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よくわかんない けど、いつもの事とも言える
どういう判定なの・・・・
med-3Trevolution.png

私が判定するなら両方ともOKにします。意外(?)かもしれませんが、この2選手、セカンド3Tに関しては飛び上がり方と着氷が似ています。着氷の流し方とかいろいろと。それと、二人ともセカンド3トウループに関しては同じぐらいプレロテるタイプですので、プレロテは今回の判定の違いには無関係です。
過去記事「「プレロテ減点」、貴方は賛成?反対?

そもそもプレロテが関係するとか言ってたら、スケアメの大会でワグナー選手がURで済み、プレロテがワグナー選手より少ない村上選手がワグナー選手より多く空中で回ってDGだったのも説明かつかず。
doublestandard-wagner-kanako.png

DGは厳しいですね。ましてセカンド3Tは判定甘めなのに。

後きになったのは、宮原選手のフリップは!もしくはeかなと私も思うのですが、同じ基準で判定したらオズモンド選手もって思うんですよね。

なんだかなあ。真面目に観戦したいけど、しても意味がないみたいな・・・。でも日本人選手は皆好きだから見ちゃうんですよね・・・。
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「プレロテ減点」、貴方は賛成?反対?
今回はプレローテーション(prerotation)について触れたいと思います。
この記事は「プレロテ」を取り上げてほしいというリクエストをいただき書き上げました。

プレ・ローテションとは?

グリ降りがあるように、グリ上がりでジャンプの回転数を空中でなく氷上で稼ぐ”チート”とされている技です。

この記事でいう「プレロテ」は、トウを突いてから半円以上(180度以上)氷上で稼ぐ行為を表すものとします(90度の容認分を含む)。前向き離陸ではなく、前を向いてもまだ氷上を離れず、もう少しグリってから上がるジャンプの事です。※

プレロテは技というか、癖です。回転数を増やすため、回ろう・回ろうとしていつの間にかついてしまった癖。エッジが怪しいジャンプと同じで理想ではない飛び方ですが、ジャンプはすでにあれよこれよと求められてるので、現状はほぼ黙認されてると思います。

個人的に、プレローテーションの減点は反対です。すくなくとも、回転不足・転倒・エッジ判定のような「-1点引かれた」とわかるような減点は反対です。そんなことにすれば、絶対フェアに機能しないのは目に見えていますし、着氷だけでも十分不公平だと感じる判定があるのに、さらなる「終わらない議論」の始まりにしかならないでしょう。スルーされるプレロテとそうでないプレロテジャンパーが必ず出てきます。それに、トウジャンプ(T,F,Lz)はまだしも、プレロテが当たり前のエッジジャンプ(S,Lo,A)などの判定はどうすれば・・・。

※ガイドブックにはプレロテの減点はありえると書かれていますが、GOEの詳細が出されないため、減点の理由が「プレロテだった」かどうかはわかりえない仕組みになっています。


* * *


最近、また「プレロテ」という言葉が一部で流行りだしたのは、どうやら宮原選手が活躍してるからっぽいんですよね。宮原選手はジャンプが低めなので「本当に回っているの?」とスローモーションで動画再生をしてチェックしてしまうスケオタが多いと思います。そのためか、あれもこれもと気の毒なぐらいにダメだしされるようになりましたが、こういったダメだしは優秀な選手にはつきものですし、優秀な選手の誰もが通る道の1つだともいえるかもしれません。

果たして宮原選手のプレロテがほかのトップアスリートたちと比較しても、特別酷いのかを確認してきました。その結果、もし宮原選手のプレロテを減点するなら、今シーズン好調のメドデベワ選手をはじめ、ロシア人選手達のジャンプも減点されなければおかしいと感じました。

メドデベワのジャンプ:
evgenia-prerotation-2a.png
evgenia-prerotation-toeloop1.png 

ポゴラリヤのジャンプ:
pogo-prerotation1.png 

ラディオノワのジャンプ:
radionova-prerotation-.png 


宮原選手のは検証されてる人が多いので、拾ってきました:NHK杯宮原

このように、ロシアっ子たちもプレロテしていますが、ジャッジは減点していません(厳密にはGOEの詳細が不明なのでわかりませんが、GOEの高さから見てプレロテジャンパーだという認識はされてないだろうと推測。後、彼女たちが「プレロテジャンパー」かの判断も皆さんに任せます)。ロシア人選手達は問題ないが、宮原選手のはアウトと判断する人たちは、いったいどこからアウトだと判断してるんでしょうか。

ただ、このプレロテに関しては、この4選手(メド、ポゴ、ラジ、宮原)を比較したときに、プレロテするジャンプの種類が多いのは宮原選手です。宮原選手は1つ目のジャンプからプレロテしていますが、ロシアッ子たちは2つ目のトリプルトウをプレロテしてます。しかし、「2つ目以降はプレロテOK」というルールが無いので、宮原選手のジャンプだけが減点されるのもおかしい。

思い返しますと、

「プレロテ」という単語がとても流行ったのが、バンクーバー五輪シーズンを迎える時期に、ガイドブックに新たに「プレロテとフルブレエードは減点対象」と注意書きが書き加えられた頃でした。ヨナはプレロテは少ない選手でしたので(グリ降りは有り)、ヨナ信者には嬉しい書き加えでした。ソトニコワ優勝の時も、プレロテがどうのこうのと語り、ヨナ信者はヒート・アップしていましたね。

・・・・しかしですよ?

散々話題になってるこのプレロテやフルブレードによる“減点”とやらは、具体的にいつ、どのタイミングで、機能しましたかね??画面をかる~くタップして+1、+2、+3と点数が与えられていますが、具体的にGOEのプラス面・8項目のうち何が満たされたかなんて不明です。それと同じように、具体的に「なぜ-1であって、-2じゃないのか」ということもわかりません。不明です。ジャッジの主観が尊重されるスポーツですし、ある程度のばらつきが見られるのは毎回のこと。

そもそも、着氷の角度ですらここまで議論になっているのに、さらに離陸までっていうのはちょっとね・・・。コラーがOK出してても、ジャッジが主観で回ってなかったと判断したら減点できる競技ですし・・・(GOEマイナス要素:「回転が足りない (記号無し)」)。

同じようなミスをしてても、選手によっては目をつけられ、選手によってはスルーされるような競技ですから、プレロテが「ディダクション(規定による違反:例、転倒等)」枠で減点されるようになったら、余計に不公平な格差が作られる事は目に見えています。プレロテまで減点対象にしてたらキリがないですし、黙認している今のスタンスが一番平和的じゃないかなと思います。


追加(Mar24)

日本語版テクニカルパネルブックより:

ごまかした踏み切り

明らかに前向き(アクセル型ジャンプの場合には後ろ向き)踏み切りのジャンプは、ダウングレード判定のジャンプとみなされる。トウ・ループが、最も一般的に踏み切り時にごまかしがあるジャンプである。テクニカル・パネルが、(しばしばコンビネーションやシークェンスにおいて)踏み切りでのごまかしでダウングレードかどうか決定をする際に再生で確認することができるのは通常速度のみである。






余談:一部、変な主張や叩きをしてる宮原アンチがいるみたいです。たとえ事実に基づいて選手の家族使って、選手を叩く事ですらタブーなのに、酷いこじ付け&妄想で宮原選手の家族を叩くなんて、スケートオタクを名乗るのをやめてほしいぐらいです。

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真央復帰前後のPCS変動を分析。ファイナルはいかに?
浅田真央復帰前(上のグラフ)→復帰後(下のグラフ)のPCS変動

*NHK杯開催前にグラフの作成を始めてたので、GPファイナル出場者全員が載っていません。トゥクタミOUT、宮原INのグラフに近々差し替えたいと思います。

PCSgraph-2015-worldfavorites-sp.png

PCSgraph-2015-worldfavorites.png

参考にした大会:GPS(メド:JGPS)、四大陸、EU、世界選手権と、今シーズンのGPS2大会。

注意点:
大会1~6と記載されていますが、大会1と同じポイントにスコアが表示されている選手たちが同じ大会に出場していたわけではないのでご注意を。エクセルで綺麗なグラフを作るために6分割する必要があったからしただけです(4試合に出場した選手は1単位で分け、5試合出場した選手は0.75で分けました)。

* * *


浅田選手が万全の体調でスタートを切らないのは、バンクーバー五輪やジャンプ修正の時期にもありましたし、ここから以前のように調子を上げられるかはまだわかりませんが、一つ一つの大会を大切にして改善点を見つけていくしかないでしょうね。

さて。

浅田選手の肉体的能力(ジャンプの回転・エッジ等)はひとまず置いておくとして、PCSが大変深刻な状況になっています。

現実的に、PCS差がゼロ・もしくはマイナスとなってくると、今シーズンを通してミスがスルーされがちなアメ女子やロシア女子には勝てないでしょうね。浅田選手は実際に回転不足になりがちですからコールするなと言いたいのではなくて、片方のミスはスルーして、もう片方はコールじゃ大きな差が出てきます。「扱いの差」で勝敗が決まる試合を見たくないというだけなんです。女子の基礎点の差なんて微々たるものなのだから、扱われ方で勝敗が決まる。ソチ五輪直前のGPFやヨーロッパ選手権と同じムードを感じるので、本格的に危ない。つまり、ソチ五輪でみせたラフマオノフを演じてやっと世界選手権銅メダルの可能性が見えてくるような状況に今あると私は見ていますが、皆さんはどう感じていますか。

現時点では、金メダルを狙うどうのこうのではないですね。コストナーや47のようにPCS救済がくるタイプの選手ではないとわかっていたものの、こうもあっさり「追い付かれ追い越され」が起こってしまったのは個人的にも予想外でした。次の世界選手権あたりで逆転が来るかと思いましたが、もう来ました。早い。蝶々夫人のプログラムでいい演技をした所で、70点越えするのかも怪しすぎる。そりゃ、47やコスのように休養して復帰したらPCSが4・5点あがるなんていう状況は、いままでの扱いからして全く期待してなかったですけれど、いきなりガクッと下がっちゃったなあと。TESが54.43点と低いからと言えるかもしれませんが、同じ日本開催でコストナーはTES53.81点・PCS73.78点もらってます。

↓これは、ソチ五輪シーズンを参考にした過去にUPした事もあるグラフです(真嶋夏歩さんとの共同作品→グラフのアイディアは真嶋様で、私はただ作っただけです)。
pcsgraph--.png 
ソチ五輪シーズンもPCSがいい加減な事になっていましたから、PCSはもうどうしようもない。

しかし、ファンが悲観してもしょうがない事ですし、現時点で浅田選手の課題は、今度どのように練習し大会に挑めばクリーンな演技が出来るかどうかを模索していくことでしょう。まずはクリーンに滑ってから。そしてどのように採点されたのかを確認して対策していかないと勝てるものも勝てなくなってしまう。

復帰直後にまた大きなが壁にぶつかってしまいましたが、がんばって浅田選手。

追加:スケートアメリカに全米女王じゃなくてGGを送り込んだり、今回フリーでPCSが(他若手が67点越えが定着してるのと比較すると)まともだったり、米連はGGのほうに力を入れてる?

figureskating-article.jpg
月刊WiLL (ウィル) 2016年1月号 雑誌 – 2015/11/26
真嶋夏歩「進化していた浅田真央と無責任なJSF」
月刊WiLLのご意見・感想の送り先
☆「will@web-wac.co.jp 」


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全日本選手権2005。10年後に再検証。もう10年・・・?((;゚Д゚))
いまさらシリーズ。

バンクーバーニワカやソチニワカにはあまり知られてない(かもしれない)
2005年の全日本選手権に触れたいと思います。

ま。もう終わったことですから。

念のため、もう一度:
もう終わったことですから。

もう2人とも引退してるからね??


経緯が複雑ですが、さらっと説明します。

・回転不足制度やザヤ違反があまり理解されていない時代だったこともあり、余計に波紋をよんだ結末でした。
・採点ソフト(パソコン)が織田信成選手の飛びすぎた3回転(ザヤ)を認識せず、本来ゼロ点にするべきザヤったジャンプ(3Lz)がそのまま放置され得点が出されてしまった。
・その状態のまま試合終了を迎え、織田が優勝し、日本代表になった・・・のもつかの間。
・採点を修正したのは表彰式を終えてから(7.4点稼いだ3Lzをゼロ点に修正)。トータルスコア4.42点差で、高橋大輔選手が繰り上げられ、代表は高橋に。
 
当時の様子:
とくダネ:全日本採点ミス

当時のブログや記事をちょこちょこ見直すと、興味深いんですよね・・・。
「そもそも3Lzを取り消すのは正しかったのか?」というところから議論が始まってる掲示板もありました。

当時はまだ回転不足制度(ダウングレードのみ、URは無い時代)に親しみがなく、たとえば、3回転が2回転と判定された場合、まだもう一度3回転を飛ぶ権利が残っているのかが、よく知られていない状況だったようです(ちなみに、プロトコルには3LzのDGは”2Lz”と記載され余計に誤解を招きやすい状態だった)。事実、中国杯の荒川さんの回転不足の3Fや、全日本の高橋選手の回転不足の4回転も、当時は「3F<」ではなく「2F」、「4T<<」を「3T」とプロトコルに記載されています。当時問題になった織田選手のプロトコルは、見苦しく後付のように「3A+3T+2Lo(3Lo)」という斬新な記載がされています。

こういう後味の悪い逆転劇のあった全日本で1番気になったのは、「初めから正しく採点されていたとしても、高橋が代表だったのか?」という事です。どうしてそのように感じるのか、全日本2005の採点の仕方でわかっていただけると思います。



大会の流れにそって、ジャッジがどのように採点していったのかを説明します。

ショートを終えて、織田の5点リード。

織田:ノーミス。79.90点。
高橋:3A→1Aになるミスがあり、出遅れて74.52点。




翌日のフリーの採点が、悪夢のような展開を繰り広げていった。

先に滑ったのは織田選手でした。

これは、ジャッジがルッツを取り消さないまま採点した内容です。
*採点ミス有りのまま
oda-2005.png
JIC:Japan International Competition/GP1*:織田選手はカナダ、高橋選手はアメリカ/GP2:グランプリ2戦目/GPF:グランプリファイナル/NAT:National-全日本2005*

注目してほしいのは、グラフのパターンです。TESは常にPCSの下です。成長率のラインも添えました。TESの成長率は、+1.31点。PCSの成長率は+1.65点。このグラフから受ける印象は「常にTES>PCSで、TESが上がればPCSも上がりやすい傾向がある」というものです。

織田選手は全日本選手権で、3A+3T+3Lo(転倒・回転不足)はあったものの、他はすべてまとめ上げました。



ここにきて高橋選手。4回転は(200度近く)回転不足で、1つ目の3Aは成功させますが、2つ目の3Aをショート同様1Aになってしまうミスをしました。3連続も3つ目がつけられず。

そしてこれが高橋大輔のグラフ(05・06シーズン)↓
d-takahashi-2005.png
JIC:Japan International Competition/GP1*:織田選手はカナダ、高橋選手はアメリカ/GP2:グランプリ2戦目/GPF:グランプリファイナル/NAT:National-全日本2005*

TESがアメリカ大会の時より5点低いのに、NAT(全日本2005)で一気にPCSが上がっています。高橋選手のTESは下がり気味。成長率もマイナスで、-0.318点です。PCSの成長率は、+2.1点です。


この時点では・・・

織田信成高橋大輔
基礎点 70.9063.80
GOE5.107.20
PCS71.5077.60
減点要素ミス1つ
・冒頭の3A+3T+3Loの3つ目を回転不足で転倒
ミス3つ
・冒頭の4Tを前向き着氷し乱れた。
・3Aが1Aになった
・3連続の3つ目X

基礎点 織田>高橋 ・・・ 7.10差
GOE 高橋>織田 ・・・ 2.10差
PCS 高橋>織田 ・・・ 6.10差

高橋選手がアメリカ大会でTES76.14(05・06の自己最高)を出したときだって、PCSは73.30で、このシーズン序盤のJICでは織田選手とのPCSの差はわずか1.64点差だった(JICのPCS:織田(64.5)、高橋(66.14))のが、ここで一気に6.10点差を出されてしまっている。とあるブログではファン同士がアゲサゲ論でヒートアップしたらしく、それにうんざりしたブロガーさんが話題になった記事を削除したのだとか。

気前よくGOEとPCSを出した結果、TESが71点まで上がり、PCSも本人が見たことのないPCSが出ましたが、それでも最初は”織田選手の勝ち”でした。

・・・しかし、ここでトラブルが。


織田選手の飛びすぎ(ザヤ)が考慮されてないことに気づき、織田選手のスコアから7.40点引かれるという事態に。結果はみなさんがご存じのとおり、織田選手の”優勝”が取り消され、高橋選手が逆転優勝する形になりました。

ここで注目したいのが、織田選手のグラフ。


修正される前後のグラフを比較:
ルッツが取り消されるルッツが取り消された
oda-2005.pngoda-2005b.png

ルッツが取り消される前後を比較すると、左のグラフのほうが【自然】に見えますよね。わかりやすく「TESがあがればPCSもあがり、TESが下がればPCSも下がる」パターンを踏んでいます。

織田選手は常に、TES>PCSという採点をされてきたので、PCS71.5点自体が、TESを考慮して出されたPCSだった可能性が非常に高いと思います。つまり、もし最初からルッツが取り消されていたらPCSは71.50点も出ていなかった。


こちらが、織田選手の2006~からの成績をグラフです:
OdaLP.png
御覧の通り、織田選手は2006~2010年シーズンはもうずっとTES>PCSの採点をされて続けています。
もし、織田選手が正しい採点でルッツを最初から取り消されていたとすると、織田選手のTESは68.30で、PCSはおそらく68点未満だったでしょう。そうなると、五輪のインフレ並みのPCSが出た高橋選手の得点が悪目立ちするのです。織田選手の得点が想定TES/PCSだった場合、高橋選手にPCS77.60点なんていう得点を出したでしょうか?

想定PCSですが、もし織田選手のTES68点に対してPCSが68点だったとしたら、高橋選手が4回転ジャンプの基礎点分以上も多いPCSをもらうのはあまりにも不自然です(当時の4回転の基礎点は9.0点です)。もし「織田選手の得点が高かった」という先入観が無ければ、高橋選手の得点(主にPCS)もここまで高くなかったのでは?というのが私の疑問点です。


修正後のトータルスコアがこちら:

高橋 223.12
織田 218.70

4.42点差。。。

これもまた微妙~~~~な距離感ですね。



当時のフリープログラムの最高PCS(GPSから):
高橋の全日本のPCS・77.60

スケアメ: 73.30 (高橋)
スケカナ: 73.40 (バトル)
中国杯: 73.60 (サンデュ)、73.00 (ランビ)
NHK杯: 68.90 (高橋)、68.80 (ライサチェック)、68.40(織田)
ロシア杯: 82.10 (プルシェンコ)
フランス杯: 75.30 (バトル)
ファイナル:  74.70 (バトル)
        74.20(ランビ)
        71.50 (高橋)
        71.10  (サンデュ)
                     64.00 (織田)


”五輪インフレ”のあったトリノ五輪
高橋の全日本のPCS・77.60

プルシェンコ (フリー1位) 
TES 85.25 PCS 82.42
バトル (フリー2位)
TES 76.80 PCS 78.50 転倒1
ライサチェック (フリー3位)
TES 78.24 PCS74.34
ランビエール (フリー4位)
TES 76.89 PCS 76.28 転倒1

高橋選手のPCS77点台を超える得点を出したのはフリープログラム1位と2位の選手のみ。どれだけ高いPCSだったかこれでご理解いただけると思います。


ちなみに、織田選手の”高得点”がどれぐらいのものだったのかといいますと・・・:
当時のフリープログラムTES最高トップ3:
織田の3Lzが取り消される前の得点:75.70点

スケカナ:  71.74(織田)>66.80>59.38(本田武)
スケアメ: 76.14(高橋)>60.96>60.96
中国杯: 73.96(サンデュ)> 63.44>62.22
NHK杯: 74.84(織田)>73.70(ライサ)>62.92
ロシア杯: 72.50(プルシェンコ)>73.30(ランビ)>69.80
フランス杯: 67.06(ジュベ) > 65.10()バトル > 59.40
グランプリファイナル: 76.30(ランビ)>67.82(高橋)>63.64(バトル) 

75点越えしたのはランビエールと高橋のみ。ルッツが取り消された後の68.30点を超す選手もほとんどいません。織田選手の高得点を受けて高橋選手の採点に全くの無影響でいられたかという疑問が残るわけです。まして高橋選手は前日にトリプルアクセルがシングルになるミスをしている。


10年後に下す*主観的*な結論 

高橋が行く事が”正当”だったかは微妙ですが、試合の流れをみて織田にあまりチャンスがあったように感じません。その当時の感覚では、PCS77点なんていうのは、ミスの多い演技に出るものではなかったし、あわよくば高橋に行かせたいという連盟の意図が感じられる採点です。織田のPCSが73,4点なら、エース候補達に”五輪を意識した採点をした”と言えたでしょうけれど、そのわりには織田のPCSが妥当すぎますし。

高橋のPCSが当時にしては高すぎると思ったときに、「織田がいい演技をしたからこそ高橋の得点がインフレして、後から織田のルッツが取り消されたからこそ、インフレした高橋の得点が繰り上げられたような結末だったんじゃないか」という残酷な1つの仮説も立てましたが、個人的に、最初から”正しく”採点されていたとしても織田が五輪出場していた運命があったように感じませんでした(*あくまで全く同じ演技内容だった場合です)。点差が4.42ではなく、1・2点ならこの考えがもっとも事実に近いと結論付けてたと思いますが。

最初からTESが正しければ、織田のPCSは最低でも3点は低かった。ならば、高橋のPCSがあの状態なら7.42点差(修正後の4.42差&PCS想定-3点)を埋められる要素が見当たらない。でも、もし織田が最初から正しく採点されていたら、高橋のPCSやGOEがここまで出なかったら、チャンスはあったか・・・とも思いましたが、ショートで5点リードされ、フリーでも良い演技をした織田に負けかけている高橋に対して、PCS77点が渡された”採点ミスの未来”を知ってしまった以上、例え織田の得点が低かろうと高橋には高めの得点が出されたであろう事は予想がつきます。点差は縮まっても結果が逆転されてた道はなかったように思います。政治的なスポーツですし。

よって、この採点ミスの事件があろうとなかろうと、高橋がトリノ五輪に選抜されていたことに変わりなかった。
追加:コメント欄にmegumi様が当時の選抜基準の説明をしてくださいました。実際に高橋さんがトリノ五輪に選抜されるのはもう事前に決まってたようなので、だからこういう採点(高橋プッシュ)があったのかと説明がつきました。


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