フィギュアスケート分析ノート
自己流に、マイペースで、のんびりと。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


「プレロテ減点」、貴方は賛成?反対?
今回はプレローテーション(prerotation)について触れたいと思います。
この記事は「プレロテ」を取り上げてほしいというリクエストをいただき書き上げました。

プレ・ローテションとは?

グリ降りがあるように、グリ上がりでジャンプの回転数を空中でなく氷上で稼ぐ”チート”とされている技です。

この記事でいう「プレロテ」は、トウを突いてから半円以上(180度以上)氷上で稼ぐ行為を表すものとします(90度の容認分を含む)。前向き離陸ではなく、前を向いてもまだ氷上を離れず、もう少しグリってから上がるジャンプの事です。※

プレロテは技というか、癖です。回転数を増やすため、回ろう・回ろうとしていつの間にかついてしまった癖。エッジが怪しいジャンプと同じで理想ではない飛び方ですが、ジャンプはすでにあれよこれよと求められてるので、現状はほぼ黙認されてると思います。

個人的に、プレローテーションの減点は反対です。すくなくとも、回転不足・転倒・エッジ判定のような「-1点引かれた」とわかるような減点は反対です。そんなことにすれば、絶対フェアに機能しないのは目に見えていますし、着氷だけでも十分不公平だと感じる判定があるのに、さらなる「終わらない議論」の始まりにしかならないでしょう。スルーされるプレロテとそうでないプレロテジャンパーが必ず出てきます。それに、トウジャンプ(T,F,Lz)はまだしも、プレロテが当たり前のエッジジャンプ(S,Lo,A)などの判定はどうすれば・・・。

※ガイドブックにはプレロテの減点はありえると書かれていますが、GOEの詳細が出されないため、減点の理由が「プレロテだった」かどうかはわかりえない仕組みになっています。


* * *


最近、また「プレロテ」という言葉が一部で流行りだしたのは、どうやら宮原選手が活躍してるからっぽいんですよね。宮原選手はジャンプが低めなので「本当に回っているの?」とスローモーションで動画再生をしてチェックしてしまうスケオタが多いと思います。そのためか、あれもこれもと気の毒なぐらいにダメだしされるようになりましたが、こういったダメだしは優秀な選手にはつきものですし、優秀な選手の誰もが通る道の1つだともいえるかもしれません。

果たして宮原選手のプレロテがほかのトップアスリートたちと比較しても、特別酷いのかを確認してきました。その結果、もし宮原選手のプレロテを減点するなら、今シーズン好調のメドデベワ選手をはじめ、ロシア人選手達のジャンプも減点されなければおかしいと感じました。

メドデベワのジャンプ:
evgenia-prerotation-2a.png
evgenia-prerotation-toeloop1.png 

ポゴラリヤのジャンプ:
pogo-prerotation1.png 

ラディオノワのジャンプ:
radionova-prerotation-.png 


宮原選手のは検証されてる人が多いので、拾ってきました:NHK杯宮原

このように、ロシアっ子たちもプレロテしていますが、ジャッジは減点していません(厳密にはGOEの詳細が不明なのでわかりませんが、GOEの高さから見てプレロテジャンパーだという認識はされてないだろうと推測。後、彼女たちが「プレロテジャンパー」かの判断も皆さんに任せます)。ロシア人選手達は問題ないが、宮原選手のはアウトと判断する人たちは、いったいどこからアウトだと判断してるんでしょうか。

ただ、このプレロテに関しては、この4選手(メド、ポゴ、ラジ、宮原)を比較したときに、プレロテするジャンプの種類が多いのは宮原選手です。宮原選手は1つ目のジャンプからプレロテしていますが、ロシアッ子たちは2つ目のトリプルトウをプレロテしてます。しかし、「2つ目以降はプレロテOK」というルールが無いので、宮原選手のジャンプだけが減点されるのもおかしい。

思い返しますと、

「プレロテ」という単語がとても流行ったのが、バンクーバー五輪シーズンを迎える時期に、ガイドブックに新たに「プレロテとフルブレエードは減点対象」と注意書きが書き加えられた頃でした。ヨナはプレロテは少ない選手でしたので(グリ降りは有り)、ヨナ信者には嬉しい書き加えでした。ソトニコワ優勝の時も、プレロテがどうのこうのと語り、ヨナ信者はヒート・アップしていましたね。

・・・・しかしですよ?

散々話題になってるこのプレロテやフルブレードによる“減点”とやらは、具体的にいつ、どのタイミングで、機能しましたかね??画面をかる~くタップして+1、+2、+3と点数が与えられていますが、具体的にGOEのプラス面・8項目のうち何が満たされたかなんて不明です。それと同じように、具体的に「なぜ-1であって、-2じゃないのか」ということもわかりません。不明です。ジャッジの主観が尊重されるスポーツですし、ある程度のばらつきが見られるのは毎回のこと。

そもそも、着氷の角度ですらここまで議論になっているのに、さらに離陸までっていうのはちょっとね・・・。コラーがOK出してても、ジャッジが主観で回ってなかったと判断したら減点できる競技ですし・・・(GOEマイナス要素:「回転が足りない (記号無し)」)。

同じようなミスをしてても、選手によっては目をつけられ、選手によってはスルーされるような競技ですから、プレロテが「ディダクション(規定による違反:例、転倒等)」枠で減点されるようになったら、余計に不公平な格差が作られる事は目に見えています。プレロテまで減点対象にしてたらキリがないですし、黙認している今のスタンスが一番平和的じゃないかなと思います。


追加(Mar24)

日本語版テクニカルパネルブックより:

ごまかした踏み切り

明らかに前向き(アクセル型ジャンプの場合には後ろ向き)踏み切りのジャンプは、ダウングレード判定のジャンプとみなされる。トウ・ループが、最も一般的に踏み切り時にごまかしがあるジャンプである。テクニカル・パネルが、(しばしばコンビネーションやシークェンスにおいて)踏み切りでのごまかしでダウングレードかどうか決定をする際に再生で確認することができるのは通常速度のみである。






余談:一部、変な主張や叩きをしてる宮原アンチがいるみたいです。たとえ事実に基づいて選手の家族使って、選手を叩く事ですらタブーなのに、酷いこじ付け&妄想で宮原選手の家族を叩くなんて、スケートオタクを名乗るのをやめてほしいぐらいです。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村
スポンサーサイト





管理者にだけ表示を許可する


管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| | 2016/03/20/Sun 15:12 [編集]
XXX様

たしかにおっしゃるとおりです。反省します。
非表示であることから、あえて訂正する部分を強調しない形で直しますね。
ご指摘・ご意見ありがとうございました。
熊子 | URL | 2016/03/20/Sun 15:37 [編集]
熊子さん、プレロテは上位の選手にもよく見られる事だったのですね。
分かりやすかったです。ありがとうございました。

でも、どちらがいいかという事は、なかなか、むずかしい!
ただ、私が願っているのは採点の基準をどの選手にも同じにして貰いたいという事ですね。
回転不足であれ、エッジ違反であれ・・・です。

目星を付けた選手をカメラで判定するのではなく、あくまでジャンプによってカメラ
判定がなされることが大切だと思っています。
その様に、ジャッジはなされていると思いますが、後日沢山のブロガーさんの検証によると、選手で回転不足を取られる人と取られ無い人が見受けられる事を思うとどこに原因があるのかと考えてしまいます。

一見、きれいなジャンプでもジャッジの判定一つで大きく順位も点数も変わります。ジャッジの皆様には公正な審判に心がけて貰いたいと願っています。

甘く判定する方がいいとか、厳しく判定する方がいいとかそういう事を願っている訳ではなく、どちらでもいいのでどの選手にも同じ基準でと思っています。

世選で素晴らしい採点を見せてもらいたいものだと期待しています。
野バラ | URL | 2016/03/21/Mon 16:29 [編集]
熊子さん

ありがとうございます。ここまできちんと比較してくださったブログはなかったです。

何だか触れたらいけない話題みたいで、プレロテのプでも書こうものなら、即アンチ認定されますから気を遣います。

もちろん一部真正アンチの、選手の家族をからめて評判を落とそうとするやり方は反対です。

ただ、熊子さんが指摘されているように、宮原選手のプレロテは多彩です。ファーストや単独のジャンプも、飛び上がる前に氷上でものすごく回転していませんでしたか?!と思わずリプレイしてしまいたくなります。ジャンプのリプレイで足元を見せられない全日本女王・・・同じ日本人としてフィギュアファンとして、どう受け止めたら良いのかわかりません。

外国(欧米)の選手もやってるからいいんだ~♪なんて割り切れません。セカンドが取られないからファーストもいいんだ、ルール上問題ないんだとも思えません。

回転不足は回転不足。プレロテもグリ降りも、全選手全試合共通の基準で厳しくジャッジして欲しい。

これでは三回転が飛べなくなったと競技をあきらめていった選手たちが浮かばれません。
いちご大福 | URL | 2016/03/22/Tue 09:31 [編集]
こちらも分かりやすくありがとうございます。
あとはどう受け止めるか、ですね。

私のジャンプ三大モヤモヤのうち、二大モヤモヤが晴れそうです。
最後のモヤモヤ、セカンドループの判定基準についても、すっきりと競技を楽しめるようになりたいものです。
にゃじら | URL | 2016/03/24/Thu 10:16 [編集]
熊子さん、今日は!
先日、コメントしてから少し考えておりました。
大抵の方は、どの選手にも同じ基準で採点してもらいたいと思っていると思います。ただ、違うのは厳しくした方がいいのか、甘くした方がいいのかと言う点だと思います。
確かに、苺大福さんの仰る事もよく分かります。そのとおりかもしれません。
しかし、別の見方をすると現実的には、カメラは1台だし、目星を付けた選手をと言う訳ではないかもしれませんが、怪しいと思うジャンプだけをカメラで判定されているようです。

複数のカメラで、全選手のジャンプを確認できれば厳しくとも同じ基準になると思いますが、時間的に難しいのではないでしょうか?

反対に甘すぎると競技として成り立たないと思います。
怪しいと思ったジャンプだけみると現在、沢山の方が心配されている様に、厳しく取られる人と見過ごされる人が出てきて公平とは言えなくなります。

見た目では分からない位のもので、カメラで見てボーダーラインすれすれでOKの方とすれすれで回転の足りない方と演技にどの位の差があるというのでしょうか?
片や基礎点もGOEもときにはPCSも影響があり、片や成功でいい点数をもらい・・・。それ程の差があるのでしょうか?難しくてさっぱりです。

「全てのはっきりとしない場合には、テクニカルパネルはスケーターの利益になる様に努めるべきである」この理念を思うと、この中に大切な先人の知恵があるようにおもえてなりません。

笑われるかもしれませんが、カメラが1台だけで、かつ、怪しいとジャッジが思うジャンプだけしか見ないのなら、むしろ、カメラ無しで、はっきりと目で見て明らかに回転が足りないものだけ減点した方がむしろ公正に近いのではないだろうかと
時々そういう風に思う時もあります。
勿論、すれすれで足りない選手と足りた選手の差はつけなければなりませんが
今ほどの差ではなく少しの差でいいのではと思います。
勝負だから仕方ないというのであればそのとおりです。

プロロテに関しては、ジャンプによってプロロテしやすいジャンプとそうでないジャンプがあるというのなら、やはり熊子さんの仰っているとおりなのかもしれません。

ジャッジの方が全選手、同じ基準で採点をしようと心がけたら少しは良くなると思います。
以前ジャッジをされた方が、「公正にジャッジしている人は10%しかいない。」と言われていました。又、前につけた点数が分かっていないので、後から演技した選手の方がいいと思っているのに低い点数を付ける事がある。良いジャッジはそうならないように工夫をしている」と言うインタビュー記事を見た事があります。

90%が不正をしていると言う訳ではないと思いますが、それ位、良いジャッジは少ないという事だろうと思います。同じ基準でと言う意識が少ないから前に下した点数との区別ができないのではないでしょうか?


野バラ | URL | 2016/03/24/Thu 23:49 [編集]
コメントをありがとうございます。

■野バラ様
プレロテの判定の話ですが、テクニカルパネルハンドブックには、通常の再生スピードでのみで判断するとも書いてあるんですよね。

日本語版テクニカルパネルブックより:
ごまかした踏み切り

明らかに前向き(アクセル型ジャンプの場合には後ろ向き)踏み切りのジャンプは、ダウングレード判定のジャンプとみなされる。トウ・ループが、最も一般的に踏み切り時にごまかしがあるジャンプである。テクニカル・パネルが、(しばしばコンビネーションやシークェンスにおいて)踏み切りでのごまかしでダウングレードかどうか決定をする際に再生で確認することができるのは通常速度のみである

宮原選手のジャンプは回転の速度がめちゃくちゃ速いで、プレロテといってる人たちのほとんどが(私もそうですが)スローモーションでリプレイしたと思います。そうでもなければ裸眼ではなかなかあの速さの回転は判定できないです。宮原選手よりジャンプが高い選手は空中にいる時間が長い分、逆に回転が宮原選手より「遅い」ともいえるんです。

正直な話、プレロテかどうかはコラーだって自宅でスローモーションで確認すれば「この子はプレロテだ」とわかっているでしょう。しかし、宮原選手のジャンプをプレロテ減点(ダウングレード)すれば、ほかの選手達のはどうなんだ!?となるのは必然ですから、プレロテ減点をはじめると、あちらこちら減点しなければなりませんし、プレロテまで見てる時間がないという切実な問題もあると思います。


■いちご大福様
3回転が飛べる・飛べないはプレロテはあまり関係ないと思います。プレロテは、本人が飛ぼう・飛ぼうと練習を重ねた結果たまたまそういう悪い癖がついてしまったことが多く、やろうと思ってやるものではないです。特に幼いころから名コーチにつけるほどの若手は多くないですし、たとえついていたとしても、浅田選手や中野選手のように癖のあるジャンプのまま、トリプルアクセルを飛べるところまでいきます。飛べる子は飛べるし、飛べない子は飛べないです。

一応ガイドブックにはプレロテは「ダウングレード」だと書かれているのですが、「プレロテの判定は通常の再生スピードでリプレイしたもので決まる」とあります。これじゃなかなか見分けられないだろうと思うのです。ただ、「エッジ」の判定はスローモーションで見るとあるんですよね・・・。同じテイクオフのときだから見ればいいじゃんっ!と思ってしまいますが・・・。ガイドブックの内容をそのまま受け止めるなら、エッジに問題のない選手のプレロテはスルーされやすいけれど、エッジに難有りなタイプはコールされやすいということになりますが・・・。ガイドブックにも書かれてるように、「トウループ」ジャンプがもっともプレロテされがちで、このジャンプにはエッジコールなどありません。それに、現実を見ると、宮原選手はリップをコールされることがありますが、プレロテの減点(DG)はたぶんいままでなかったと思います(着氷によるURコールは有り)。そして、メドデベワ選手にいたっては、スロー再生が不要なぐらいわかりやすいフルッツでコールされておらず、こちらもプレロテ減点は未経験。

これらの観点から、現状、プレロテはダウングレードする必要の無いジャンプだと見られてるのでしょうね。一貫性のない判定やガイドブック無視な判定はいまに始まったことではないです。


■にゃじら様
3大モヤモヤのうち2大モヤモヤも晴らせそうな記事が書けて光栄です(笑)。ですが最後のモヤモヤはちょっと・・・orz
熊子 | URL | 2016/03/25/Fri 00:33 [編集]



トラックバック
TB*URL





Copyright © フィギュアスケート分析ノート. all rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。