フィギュアスケート分析ノート
自己流に、マイペースで、のんびりと。
浅田真央の無駄遣いだと思ってしまった
フィンランディア杯は公式サイトからたしかYoutubeを通してLive配信していました。実は、ミュートで映像だけ流してたんですけど、浅田選手の演技冒頭から中盤まで、ジャンプやスピンといった要素を中心的にみていて、演技そのものをろくに見てなかったんですね。演技を見てるけれども、のめりこんでるわけではなくって感じでした。回転が足りてる、足りてない、繋ぎの密度などを自分なりにリアルタイムで評価していました。

しかし、次の瞬間。

浅田選手がステップを踏んだとき、えっ?ってなりました。音がない世界でも鮮明に聞こえてくるものがあって、躍動感あふれる振り付けと足裁きに評価をつけることを忘れ見入ってしまった。とにかくすごいことやってるなってそれだけでした。そして一瞬で終わってしまった。・・・・えっ?40秒あった??(←フリーは皆大体40秒~45秒ほど踏みます)・・・と素で疑問に思い、時間を後から計ったぐらいです。初めてあのステップを見たとき、そこまでの分析気分が一気にふっ飛び、呆然とあのステップはなんだったんだろう・・・と幻を見たかのような気分になりました。

そして、思ってしまったんです。それは『現役トップ選手』に思ってはならないことだったと思います。

「ジャンプをさせるのは、浅田真央の無駄遣い」

最後のステップがあまりにもすごすぎて、7つもジャンプ要素をさせるのは、浅田真央というスケーターの無駄遣いだって素直に思った次の瞬間、自分で落ち込みました。今でも申し訳なく思うぐらいです。

あれ?もしかして、自分はもう、浅田真央の(五輪の)可能性をあきらめてしまってるのかって。トリプルアクセルに挑戦する選手。3F+3Loに挑戦する選手。それを凌駕するぐらいフリーのステップはインパクトを残した。でも、ステップじゃ世界で戦っていけないのです。基礎点がたったの3.90点。ジャンプ要素が7つ。スピンが3つ。ソチ五輪前後ではベテランならもらえていたPCSが、今では浅田真央にはもらえなくなっていた。これでは、戦えない。

・・・引退を発表される前にあげた3Loの記事に、私はこうも書きました:
”膝の痛みを抱えていたり、安定感のない浅田選手が、ジャッジがもっと加点やろうと思えるような、いい印象の演技を宮原選手ほど立て続けに何試合も行う事は不可能でしょうから、”

全日本が終えた時点で、もう無理だろうと思いました。PCSでも、若手と点差がつかず、それどころか次々追い越され、ジャンプが安定せず、となると、そりゃ難しいだろうと。

しかしそれでも、

私がなぜ浅田選手が現役でいてほしかったのかといいますと、これほどの芸術的なプログラムを、”ショー”でするかなあ?という疑問があったからです。やっぱり、すべてをかけた競技プロと、エキシビションやショープロでは、想いも難易度も違いますし、これだけ出来る選手が・・・ってあまりにも惜しくて。しかし、私もタラソワ先生と同じように、浅田選手は正しい判断をしたと思いますし、個人的に一番いい引退のタイミングだったと思います。あのまま引退してたらもったいなかったですし、復帰してまた6つも興味深いプログラムを残してくれましたし、技術的な面でも3ルッツの矯正は感動しました。

競技者・浅田真央が技術的にも芸術的にも「最高レベル」の演技を目標にする日々は4月で終わりましたが、今後はほんっっっっっっとう、ぜひ、いやもう、ほんっっとうに、ぜひぜひぜひ、浅田真央さんにしか出来ない最高の表現と芸術を詰め込んだプログラムを作り上げていってください。




おまけ:

結構ここでアウトからインになった所がいいねっていう意見が多いんですが、それよりもその後です。


あの急カーブの後の、イン⇔アウトのチェンジエッジ裁きがすごい。

全体を楽しんだ後、左足のみ・右足のみと、単品で見て楽しんだ後、もう一度全体を見てください。どうなってんの?みたいな感覚になります。

あーもう
もったいない。ただただもったいない。

現役続けてたらとか、勝ててたのにっていう感情ではなくて、本当にただただ存在(スケーティング)が惜しい。しかしこれ以上続けさせるのはあまりにも酷なのは明白なこと。これまでたくさんの記録を残し、記憶に残る演技も残してくれた選手にたいして、これ以上求めてはいけないんだろうと反省しつつ、でもやっぱり惜しみながら、浅田選手の引退を受け止めていきます。

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感謝
怒涛の更新有難うございました。

15日2件、14日1件のうち、どの記事にコメントを入れようかとおもいましたが、この記事にまとめて入れる事にしました。

午前中、外出前に記事を読みました。涙が出てたまりませんでした。この涙は浅田選手の素晴らしいところを記事にしていただいた嬉しい気持ちと、彼女の
スケートに対する真摯な取り組み、また、苦悩がこの記事から伝わったからだと思います。

目が赤くなったまま、外出しましたが、用事を済ませている間も、ふと、この記事が思い出され、涙が出そうになりました。
私は浅田真央が大好きです。
日本のスケーターは皆好きですが、浅田真央は別格なのです。

熊子さんが挙げて下さった、赤真央素敵ですね。
本当に、言われる通り、あの部分もかっこいいですね。勿体ないとつくづく思いました。
でも、膝が悪くなったので仕方ありませんね。
また、山田コーチのあの言葉にも泣かされました。その通りですね。

こうして、大きなケガをしないで、沢山の方に惜しまれながら選手生活の最後を
終えられた事をとても嬉しく思っています。
新聞は全紙、テレビは特番。なんて素晴らしいのでしょう。淋しく去っていく選手もいますが、さすが、浅田真央さんですね。
本当に、うれしかった。

これからも、新しい人生を切り開いていくと思っています。きっと、すてきな人生が
待っていると思います。そのことに拍手して送りだしたい。
そして、遠くから今までと同じように陰ながら見守り、応援していきたい。

熊子さん、時間がおありでしたら、過去の真央ちゃんの演技の感想をあげてください。次世代のスケーターの記事の合間をぬって・・・。お願いします。
浅田さんの事を書いてある記事やコメントを見るのが大好きなのです。

これからも、お体に気をつけて、たくさんの記事を書いてくださいね。、お待ちしております。これからも、よろしくお願い致します。
野バラ | URL | 2017/04/15/Sat 13:24 [Edit]
競技プロ
本当にそうですよね。

ショーだってあるんだから見られなくなるわけじゃないし、特番まで、、なんて意見もどこかでみましたが、そうじゃない、違うんです。


復帰の中国杯ショートのジャッジが心を砕き、さらに練習を積んで膝を酷使してしまった。

ルッツが、と執拗に言われ続けましたがら、最後に良いものを見せるあたり、真央選手の強さを感じます。
nao | URL | 2017/04/17/Mon 10:09 [Edit]



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